2017-6-1 衝撃

katyo

私の前の上司(課長)は無口、無表情。
雑談には加わらず、お酒も飲まず、
人付き合いをしない堅物でした。

誠実公平、どんな時でも冷静なので
頼もしい上司なのですが、
堅過ぎて近寄りにくい雰囲気がありました。

そんな課長の机の上には
奥さん、子供四人と写った写真が飾られてて、
「あの朴念仁でも家族は愛してるんだな」と
微笑ましく思ったものです。

何年経っても同じ写真が飾ってあったので、
理由を聞いてみたら、
「一番かわいかった頃の写真だからね」と
照れ笑いを浮かべながら答えてくださいました。

それが私の見た唯一の課長の笑顔でした。

 

そんな真面目一徹、
入社以来無遅刻無欠勤の課長が
三日続けて無断欠勤。

家に電話しても誰も出ず、
親族の連絡先も分からなかったので、
部長が直接課長のマンションを訪ね、
管理人さんにお願いしてドアを開けていただきました。

課長は玄関で倒れていて、既に冷たくなっていました。
急性心不全だったそうです。

部長が管理人さんに課長の家族がいつ戻ってくるか聞くと、
「○○さんには家族はいないですよ」という返事。
あわてて人事部の資料をほじくり返すと、
確かに課長には家族がいません。

課長は10年前に中途入社した人なので、
それ以前に家族に逃げられていて、
写真を見て幸せだった時代を懐かしんでいたんだと思い、
少し悲しくなりました。

 

結局、課長の葬儀にも家族も親族も顔を出さず、
親戚の人たちの冷たさにもっと悲しくなりました。

後日墓参りに行くと、立派なお墓が立っていました。

しんでやっと家族と和解できて、
立派なお墓を立ててもらえたのかと
安心して墓石を見てみると、愕然としました。

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